2007-01-01から1年間の記事一覧

「君は確信犯だ!」

法学部1年 鈴木陽平 『君は確信犯だ!』、そう言われた人も少なくないだろう。ふと思う。「確信犯」。テレビにおいても私たちの日常会話においても最近多用されているこの言葉。この言葉を使うのに躊躇するのは私だけだろうか?辞書で調べてみた。広辞苑第5…

「大会を終えて」

法学部1年 小倉勇磨12月22日に東京農業大学で農林水産大臣杯争奪全日本学生弁論大会が行われ、私は弁士としてこの大会に出場しました。残念ながら優勝することはかなわなかったものの、この大会を通じてさまざまなことを考えさせられました。それは説得…

「願い」

教育学部1年 岩本慧遡ること二ヵ月半、ちょうど夏季休業のお盆にあたる時期に、私は福岡県福岡市にいた。遊説終了後、私は友人とともに観光を楽しんでいた。名物のモツ鍋に、明太子、そして博多ラーメン。牛飲馬食のごとくおいしいものを片端から頂き、ビー…

「成人を迎えて」

政治経済学部1年 太田龍之介来月成人を迎えるにあたり、これまでの自分を振り返ったり、これから発生する様々な社会的責任について考えをめぐらせたりすることが多いこの頃である。つい先日、そんな私の手元に一通の手紙が届いた。それは、社会保険事務所か…

「M字カーブは解消したか?」

政治経済学部3年 山田麻未女性の年齢別労働力率を示すグラフは、出産や育児で職場を離れる女性が多いことからM字型をしている。M字型カーブといえば、子育て期にも就業継続を希望する者が多いが,実際は,就業できていないという問題を表すものである。その…

「Where are the 安心感?」

商学部1年 花房勇輝安心感。それはどんなものなのか、どこで得られるのか、それを言葉で説明するのは難しい。 しかし私たちは感覚的に、それがどんなものなのかをわかっている。どこで得られるのかも知っている。ただし人によってその種類が違うだけだろう。…

「歯車をとめるな」

法学部1年 加藤洋平現代の相互補完・依存性が強まった国際社会はまるで幾重にも重なった歯車のようである。そしてその歯車の歯をすり減らし、我々の社会に多大なダメージを与えるものが地球温暖化が齎すリスクであり、そのリスクは加速度的に増大していくと…

「Rebuilding Iraq」

法学部1年 津田遼 1. 社会認識: 現代社会はグローバル化された社会である。グローバル社会とは、国家同士、そして国籍を異にする企業が相互結合し、相互依存しあう社会である。このような社会において、一国の内政は当事国の政策のみならず、それを取り囲む…

「Where are the terrorists?」

政治経済学部2年 佐古田継太 「テロ」が人口に膾炙してからどれくらいになるだろうか。 テレビで新聞で、何気なく耳や目に入ってくる「テロ」。何だか得体の知れない、憂鬱でグレーなイメージをこの言葉は纏っている。だがこの「テロ」、一体何を指している…

「青い山」

政治経済学部一年 仲條賢太「冬は低く垂れこめて晴れる間もない雪空と、日本海の鉛色の海、白い波がしら、桃も李も桜も、一時に目の覚めたように咲き出す春、夏の紺碧の空にくっきりと残雪が光る鳥海山、この北方的な自然に抱かれて、僕は成長した。」 これ…

「終わりなき発展を目指して」

法学部1年 小倉勇磨前回は、地球温暖化の原因である、化石エネルギーの利用構造に焦点を当て、分析を行った。今回は、この原因に対して現在どのような政策が行われているのか、ということと、その不備に対してどのような政策を取るべきであるのか、というこ…

「コンテンツ2」

社会科学部1年 杉山健太3、【現状政策の分析】 HIPCイニシアティブと貧困削減戦略ペーパー(PRSP)a、重債務貧困国(Heavily Indebted Poor Country)イニシアティブの概要 この政策は、1996年、IBRD・IMFに…

「幸福のために」

教育学部1年 岩本慧 前回、高齢者の社会的孤立状態の原因を時代背景や社会構造から分析しました。今回は、高齢者の社会的孤立状態への対応策のいくつかの事例を挙げつつ、私の政策を提言したいと思います。 まず地方公共団体による対処策です。兵庫県神戸市…

「それぞれの幸福」

教育学部1年 岩本慧 前回提示した政策の実施により、コミュニティ・ビジネスが拡大し、弱体化したコミュニティを再生することが可能になるでしょう。そして、生活に生じるリスクが個人化し、ライフスタイルも多様な現代社会において、孤立せざるを得なくな…

「磨り減っていく歯車」

法学部1年 加藤洋平 我々の住む現代社会は果たしてどのようなものであるか。それはよく端的に「グローバル化された社会」と表現される。これは何重にも噛み合った歯車のような社会である。技術革新によりヒト・モノ・カネ・情報の流動性が増し、かつてはほ…

「迫り来る危機」

法学部1年 小倉勇磨 現代という時代の特徴はグローバリゼーションという言葉が良くあらわしている。航空・海運・情報などさまざまな分野における技術革新によってモノやヒト・金・情報の行き交いが活発化し、国際経済競争が激化した。世界経済も大きく成長…

「種」

教育学部1年 岩本慧 『社会的孤立状態はなぜ生じてしまうのか?』今回はその原因を時代潮流から探っていきたいと思います。前回、社会的孤立状態の最も恐ろしいリスクの一例として挙げた孤独死。孤独死という言葉が登場したのは、1960〜70年代と言われてい…

「神通力」

法学部2年 小島和也私が幼いころ、宗教深かった祖母から聴かされた言葉が今になって思い出される。 数多くあるこの言葉の解釈の中に「他心通」というものがある。これは簡単に言えば「人を見て法を解け」というような意味であり、俗人には俗人に合った比喩…

「幸福の前に立ちふさがるもの」

教育学部1年 岩本慧「高齢」社会 この言葉が特別珍しくともなんともなくなって久しくなっている今日。私がまだ小学生位だった頃は、「高齢化」社会と言われていたことを記憶しています。現在、平成19年度版高齢社会白書によると、日本の65歳以上の高齢者の…

「難民ではない『難民』」

法学部1年 加藤洋平「人種、宗教、国籍、政治的意見やまたは特定の社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫害を受けるかあるいは迫害を受ける恐れがあるために他国に逃れた人々」 これは1951年に国連全権委員会議で採択され、1967年に改編された難民…

「そこに山があるからだ」

社会科学部3年 中村翔――どうして山に登るのか? ―――"Because it is there."(そこに山があるからだ) 誰もが一度は聞いたことがあるだろう。名登山家、ジョージ・マロリーの言葉である。 幼いころ父と北アルプス(長野県)に行ったとき、彼の石碑を見たのは…

「近代主体」

政治経済学部3年 佐々木哲平近代主体とは、マックス・ヴェーバーが提示した近代における人間像である。その特徴は自律という言葉に端的に表されると思うが、いうなれば自身の明確な価値基準を持ち、主体的に考え、行動する人間のことである。これは近代、つ…

「碇」

法学部2年 金子萌私、金子も大学の二年になり、大学生としての二度目の春が終わろうとしています。去年よりもずっと大学生活を上手に過ごせていると感じる今日この頃であります。さて、最近、のことですが、ふと漫画喫茶に立ち寄り、ついつい夢中になり深夜…

「透明な、あまりにも透明な死」

政治経済学部2年 柴田秀並ここ2、3年前から高齢者の孤独死に関するニュースを頻繁に耳にするようになりました。つい最近も沖縄市の80歳の1人暮らしの男性が孤独死として報道されたのは記憶に新しいかと思います。「孤独死」という言葉が使われ始めたの…

「人生はライフカード」

社会科学部2年 中村翔オダギリジョーが出ているライフカードのCMは、今僕の中で、最も印象深いCMだ。ある日突然オダギリに、他社からの引き抜きと起業の誘いと昇進の声が同時にかかり、オダギリが「転職したオレ」と「独立したオレ」と「昇進したオレ」…

「潜在熱源」

政治経済学部一年 佐古田継太 先日、内定先の企業とメールのやりとりをしている先輩を何気なく見ていたら、返信メールの件名に「Re:」をそのまま残して送信しているのに気づいた。返信の際、自動的に表示される「Re:」を「Reply」や「Respond」と勘違いして…

「貧困者の境遇改善の為の人権保障」

国際教養学部二年 鶴渕鉄平近年では、「世界経済のダイナミズムから取り残された地域」と称されていたアフリカ地域にも、海外直接投資(FDI)が進んでいる。最も多くのアフリカ人の所得を決定してきたのは食糧生産性であったが、21世紀に入って資源ブー…

「戦略的互恵の背景とは??」

商学部三年 柳毅一郎 安倍晋三首相は靖国や歴史認識に対する自らの情念を抑制しつつ、中国との「戦略的互恵」関係の地平に踏み出している。「戦略的互恵関係」とは共通の戦略的利益に立脚した互恵関係をつくることである。なぜ安倍首相は自身の情念を抑え、…

「ロハスを問う」

政治経済学部二年 山田麻未LOHAS(ロハス)という言葉を聞くようになったのは3年ほど前のことからであろうか。Lifestyles Of Health and Sustainabilityの略であるLOHASとは、端的に、 ・健康的な暮らし ・自然環境への配慮 ・五感を磨く ・古いものと新し…

「フランシス=フクヤマ著『アメリカの終わり』書評―慎慮ある普遍主義のかたち」

政治経済学部四年 折本龍則自由民主主義の普遍的妥当性を信奉する徒輩が開始した昨今のイラク戦争は、アメリカの誤算と敗北が次第に明らかになりつつある中で愈々混迷の様相を深めている。そうした矢先、これまでネオコンの理論的支柱と目されていたフランシ…