2013-01-01から1年間の記事一覧

「就労と私たち」文学部二年 新谷嘉徳

今回のコラムにおいては今まで私が重視してきた就労について言及する。 就労とは誰もが否応無く関わらなければならないことである。それは人間が社会と関わらざるを得ない状況に置かれているからこそであり就労とは社会と関わっていく手段である。社会と関わ…

「相手の視点からみること」政治経済学部一年 眞嶋明生

私は毎朝の日課としてNHKのBS番組「おはよう世界」を観ていた。この番組は世界の報道機関のニュースを翻訳して流すものである。残念ながら現在のアパートには機材が無い為視聴が出来ない。去年の9月のことである。「おはよう世界」の中で流れた韓国テレビ局K…

「その一と時」社会科学部三年 平野真琴

鞄を開けたら、一冊目の読書ノートが背表紙を境に真っ二つになっていた。大学入学以来携帯し使い古していたもの故やむを得ないのであるが、これほど悲しいことはない。自分の過去が引き裂かれたような気持ちになった。更に困ったことには、背表紙の拘束を離…

「地球がもしも、今とは逆に回転していたら」法学部一年 吉原優

「『LOVE』と『LIKE』はどう違うのか」 落ち着いた男性ナレーターの声が、不意に私の注意を誘った。ふと振り返ってテレビの画面を見てみれば、白地の画面に、黒く細かい文字がびっしりと整列しているところだった。朝日新聞社の、テレビCMである。 ふと、記…

「非正規雇用者の『受け皿』」教育学部一年 二ノ宮裕大

総務省が12日に発表した就業構造基本調査によると、非正規労働者の総数が約2043万人と、過去最高を更新。過去20年間では16.5%増加し、雇用環境の厳しさがあらためて示された。 また、過去5年間に正規労働者から非正規に移った割合は40.3%…

「基地と沖縄」文化構想学部一年 桑江リリー

沖縄の基地問題が全国的に有名になったのは2009年、当時の鳩山政権が普天間基地移設問題解決に着手したことが大きな要因では無いだろうか。それ以来、沖縄の米軍基地と言えば普天間という印象が強くなったが、実際には極東最大の米軍基地と呼ばれる嘉手納飛…

「『憲法』考」政治経済学部二年 小林圭

96条を筆頭に日本国憲法改正についての話題が世間を賑せている。先日も早稲田大学構内で憲法改正に反対するという旨のビラが配られていた。 憲法といえば主演のダニエル・デイ=ルイスがアカデミー賞主演男優賞を獲得したスピルバーグ監督作品『リンカーン』…

「私の失恋記」法学部二年 高野馨太

私はかつて防衛大学校を志望しておりました。端的に言って軍務に憧れたのでありました。受験期は今後予想される「腕立て伏せ用意!」や「駆け足、進め!」といった号令に備えて、毎日あらゆるトレーニングを行っておりました。八王子の実家近くにある高尾山…

「我々が、今こそ」政治経済学部二年 井守健太朗

政治とインターネットの結びつきが強まりつつある。私が昨年、早稲田大学雄弁会ホームページ内コラム「SNSにおける言説」内で述べたのはあくまでSNS内における政治的活動の広がりであった。例えば、twitterやmixiが挙げられる。こういった人々が言説を瞬間的…

「 『優しさ』という悪魔 」文学部二年 新谷嘉徳

前回のコラムでは、「私って何者」というタイトルで他者を通して自身の存在意義を確認するという内容を取り扱ったのだが、今回のコラムでは現代の若者の人間関係と息苦しさや生きづらさとの関係について考えることにする。 突然だが友達とはなんであろうか。…

「 友達 」政治経済学部二年 伊藤直哉

最近、友達を表す単語がいくつも存在することを知った。仮に、高校時代にその単語を思い浮かべたとしたら、せいぜい親友や学友くらいしか思い浮かばなかったであろう。大学に入学すると、よっ友なる単語を知った。それは、すれ違ったときに「よっ!」と挨拶…

「かなしく思うことなんて本当に何一つないよ」社会科学部二年 平野真琴

2011年の3月11日は卒業を一週間前に控えた高校にいた。場所は東京。あの時の周章狼狽ぶりは共にいた人間であればいつでも思い出されよう。堀井憲一郎は『いつだって大変な時代』で「全貌がわかるにつれて、かつてない大きな地震だったという“あと情報”によっ…

「欺瞞に震える声」基幹理工学部二年 宮川純一 

自己欺瞞……自分をあざむき、うぬぼれること。我々は言説とりわけ当為を述べたり価値観を発露したり思いを乗せた発言をする。しかしそれは常に欺瞞に満ちている。あらゆる立場を把握しえないことや時を経て考えが変化することは当然としても、本人の過去・現…

「我々の思いあがりについて」政治経済学部二年 中村雄貴

理論は現実から生じています。たとえそれが帰納法だろうと演繹法だろうと、その源泉は脳の中にはありません。現実にあります。であるならば、理論には自ずと限界が生じます。なぜなら、我々が理論の源泉としている現実の中で私が依拠している現実の量という…

「旅」法学部一年 高野馨太

私はよく旅に行きます。家族旅行は昔から、一人旅をし始めたのは高校一年生の頃からでした。それから、しばしば暇を見つけてはバックパックを背負って国内を回っております。私は旅行をしているというよりも旅をしていると言いたい。むしろ「今回はそういう…

「自由」政治経済学部一年 井守健太朗

先日、G・オーウェル著『1984年』を読んだ。この作品は1949年に執筆されたもので、反共産主義の立場の人々から熱狂的な支持をとりつけ、当時の冷戦下の欧米諸国のバイブルになったとも言われている作品である。60年経った現在でもなお世界中の人々に読まれて…