2006-01-01から1年間の記事一覧

「過去に目を閉ざす者」

政治経済学部二年 佐々木哲平今月、21日、「ヒトラーの戦争」などの著者、デービッド・アービング氏が刑期満了を経ずに釈放されるというニュースがあった。 彼はオーストリアで行った講演でホロコーストを否定した、というのが逮捕理由だそうだ。 よく知ら…

「よいではないか、お代官様。」

法学部1年 小島和也 先日、一連の裏金問題の決着として、私の地元である岐阜県では知事の辞職に続き副知事含め4人の退職、部長級含む47人の人事異動という形でけじめをつけた。これら退職や前知事による「県退職者資金返還推進協議会」、「OB裏金返還」設立…

「よいではないか、お代官様。」 

法学部1年 小島和也 先日、一連の裏金問題の決着として、私の地元である岐阜県では知事の辞職に続き副知事含め4人の退職、部長級含む47人の人事異動という形でけじめをつけた。これら退職や前知事による「県退職者資金返還推進協議会」、「OB裏金返還」設立…

「現代に生きるカウンターカルチャー」

法学部二年 杉田壮 先日、友人の家でネットを開いているときに、興味深いドキュメンタリー番組を見つけた。 その番組の内容を簡単に要約すると、世界最先端のIT技術を開発し続けているシリコンバレーの100年の歴史を検証するドキュメンタリーで、ITという舞…

「動き出した資源戦略」

理工学部3年 境基輔 原油価格の高騰。ガソリン代の引き上げ。およびバス運賃値上げ。今やエネルギー資源や希少金属資源をめぐった争奪戦が再度過熱していることは、日常生活においてその変化を肌で感じることが出来るようになったのではないだろうか。今年…

「2つの9・11」 

商学部3年 小松平信吾 9月11日。今日で同時多発テロから5年が経った。5年前、僕は高校生だった。正直に言うと、その日のことはあまり記憶にない。とは言っても、その記憶自体は凡庸で、テレビを見て驚くだけ。欧米と中東の歴史的な背景もたいして知らず、た…

  第五弾:まとめコラム

政治経済学部2年 山田麻未 今回、「内なる力を実践に」と題しまして、私が現在の格差問題の根源であると考えている、「リスクの個人化」に対する改善のアプローチについて現状分析から政策論まで述べさせていただきました。コンテンツを通して議論を行って…

 第五弾:まとめコラム

政治経済学部二年 佐々木哲平 ここまで、第四弾にわたるコンテンツによって問題提起から現状分析・政策の方向性まで提示してきた。ここではまとめとして、コンテンツの要点を取り上げた上で、所感を述べたい。私がこのコンテンツで終始述べてきたことは地域…

 第五弾:まとめコラム

政治経済学部1年 佐藤有希子 本コンテンツにおいて私は、今日の日本で働いても働いても生活保護水準以下の賃金しか得られないワーキングプアの増加について、原因の分析と政策提言を行ってきました。 まず、産業構造の変化と不況を背景として非正規雇用が増…

 第六弾:纏めコラム

国際教養学部2年 鶴渕鉄平 これまでのコンテンツの発信と議論状況を振り返り、コンテンツの総括をしたく思います。まず、コンテンツ第一弾では、これから貧困問題を論じていくにあたって、貧困問題を日常生活にひきつけて考える土台を如何に構築するかに注…

  第六弾「最終回。」

法学部1年 小島 和也 私はこれまで、所与の共同体の中でもとりわけその構成員と最も生活を共にする「家族」というものの崩壊というものに負の価値判断を下してきた。家族の構成員の中でも最も弱い存在、家族の構成員に経済的にも、道義的にも頼らざるを得な…

  第五弾:纏めコラム

法学部2年 杉田壮 今回私は自己確認型犯罪、非行、また引きこもり等に見られる現代社会の病理を問題視し、コンテンツを進めてまいりました。自己確認型犯罪が生じてしまう原因として、日本におけるコミュニティの展開、都市化に伴う人々の生活の変化を背景…

  第四弾:政策論

政治経済学部2年 山田麻未 【ワークフェア―教育の重要性―】 ワークフェアとは、働くことによる自助・自立を促すことによって、トランポリン、即ち失業状態にある人々をもう一度労働市場に引き上げるようなバネを持った機能を果たします。市場で競争が行われ…

 第五弾:政策論

国際教養学部2年 鶴渕鉄平 序 前回、PRSP(貧困削減戦略文書)の問題点を、 ①理念との乖離 ②構造調整貸付との差異のなさ ③優先順位付けの問題 と割り出した。 これを基に、先日、世界銀行情報センターに取材を行い、これらの課題点について議論させていただ…

  第五弾「君よ歌ってくれ 僕に歌ってくれ 忘れない家が、町がここにあるよと。」

法学部1年 小島 和也 序。 前回の第4弾においては地域内に存在する中小企業、伝統産業、学術機関、自治体、そして住民の情報交換、協力によって地域の産業を復活させる産業クラスターについて分析を行った。では現在、国がとっている産業クラスター政策のど…

  第四弾:空虚は充足へ

法学部2年 杉田壮 前回、社会背景としてコミュニティの概念の変容を述べてきたが、それでは実際に空虚感が生じてしまう原因、そして現状を分析しながら今回はその解決策を探っていく。 なぜ? 現代における自己確認型犯罪、非行などが生じてしまう根本原因…

 第四弾:これからのために

政治経済学部1年 佐藤有希子今回は、これまでの分析をふまえて、政策提言をしていきます。 これまで、ワーキングプアにとどまらざるを得ない最大の原因は企業の雇用の流動化を進めるための人件費削減志向にあり、非正規雇用と正社員の雇用形態の二極化が進…

Epic       (単独コラム) 

政治経済学部一年 佐古田 継太 先日、友人の勧めで「Epic2004」というフラッシュを観た。このフラッシュは2004年11月に「Convergence Chaser」、「Snarkmarket」「Jason Kottke's popular blog」という3つのブログでインターネット上に公開されたものだ。ち…

 第四弾:政策論

政治経済学部二年 佐々木哲平 前回までのコンテンツでは地域コミュニティの重要性ならびにどのようなコミュニティを志向すべきかを述べてきた。この第四弾ではコミュニティ復興の為の政策の方向性を提示したく思う。 非都市部地域における指針 まず、コミュ…

  第四弾「同情するなら知恵をくれ。」

法学部1年 小島 和也 序。 第3弾において幼児虐待が起こっている根本原因を「地域からの孤立による育児不安」として、地域においての共助関係が無くなってきたのは「都市においての過密、都市への人口流入」が原因であることが判明した。そして、都市におい…

 第四弾:オーナーシップ・参加型開発の現状

国際教養学部2年 鶴渕鉄平 序 前回は、貧困層の生活改善のために、自助努力の重視と適切な評価・助言に基づく発展戦略が必要であることを導き出した。今回は、その戦略の在り方を考察するために、オーナーシップ・参加型開発という、解決方向性に沿う理念で…

  第三弾:市民連帯に基づく現在の取り組みと問題点

政治経済学部2年 山田麻未 これまで、派遣労働者の増加、格差拡大はリスクの個人化そして新自由主義的な現在の改革にあると指摘して参りました。「20年遅れのサッチャリズム」とも言われる現在の一連の改革ですが、そのサッチャリズムは、所得格差の拡大…

 第三弾:社会保障からのアプローチ

政治経済学部1年 佐藤有希子 第二弾において能力開発機会の提供主体は政府がやるべきであるとのべました。 政府による能力開発事業は、社会保障制度と密接に絡み合っています。と申しますのも職業能力開発事業が社会保障制度の中にある雇用保険制度に含まれ…

  第三弾:「同情すらしない。」

法学部1年 小島 和也第二弾においては、幼児虐待の解決の方向性としてあくまでも家族内で育児を担保しながら、地域で補助を行ってゆくことを示した。ではどうして幼児虐待が起こってしまうのであろうか、今回はこの原因を分析したく思う。 幼児虐待が起こっ…

  第三弾:コミュニティのあり方、コミュニティの概念

法学部2年 杉田壮 前回、人間関係の希薄化の原因を都市化に伴うコミュニティの変化にあることを述べたが、今回はコミュニティの変動が人々にどのような変化をもたらしたのか。その質的な面、内実について分析していく。 コミュニティに対する考えの違い そ…

 第三弾:資本主義の分析と発展の展望(後半)

国際教養学部2年 鶴渕鉄平 第三弾前半では、世界システム論の枠組みの把握と、サブ・サハラ・アフリカの現状と理論との整合性について検証した。その結果、世界システム論は、サブ・サハラ・アフリカの現状を資本主義を中心とした観点から把握するものとし…

 第三弾:地域社会の方向性

政治経済学部二年 佐々木哲平 前回、地域社会が個々人の社会化に重要な役割を果たすというところまで行き着いた。しかしながら、いうまでもなくこれまでの地域共同体なるものは崩壊してしまっているし、地域住民が積極的に近所付合いや教育に参加していると…

 第三弾:資本主義の分析と発展の展望

国際教養学部2年 鶴渕鉄平 第二弾で見たように、世界には不平等な世界貿易構造が存在している。そして、そのために、サブ・サハラ・アフリカの貧困層は、貧困状態から逃れられずにいた。では、貧困改善のために、この不平等構造を改善し、アフリカの経済発…

  第二弾(下):都市化に伴うコミュニティの動態②(ライフスタイルとコミュニティ)

前回コンテンツ第2弾の上で述べた人間関係の希薄化はなぜ進んだのか。今回はその原因に挙げられる共同体の変動を日本社会の都市化を考察しながらふれていく*1。 1960年代〜都市化の時代 この時期における都市化とは、主に農村から都市への人口の集中を…

 第二弾:労働環境からのアプローチ

政治経済学部1年 佐藤有希子 ワーキングプアが改善されない原因とは? 第一弾において述べた、ワーキングプアが改善されない原因とは何でしょうか。 それは大きく、以下のように考えられます。 1能力不足−本人の希望する職業に対し保持している能力が不足し…