第五弾:まとめコラム


政治経済学部2年 山田麻未


今回、「内なる力を実践に」と題しまして、私が現在の格差問題の根源であると考えている、「リスクの個人化」に対する改善のアプローチについて現状分析から政策論まで述べさせていただきました。コンテンツを通して議論を行ってきましたが、今回はコンテンツを通して私が述べたかったことの要点と所感を述べさせていただくことでまとめコラムとさせていただきたいと思います。

報道のweb企画を行いながらも同時に行っていた会活動においても、自らの問題意識に基づいて活動しており、得るものが多くありました。

たとえば衆議院議員山本有二氏の元にフィールドワークに行った際には、氏は、水や食物などの商品化、ブランド化を、所得格差が健康や寿命の格差にもつながる点から問題視しており、その影響力を認識させられました。

市民が選ぶ市民活動団体支援制度である「1%条例」を導入している市川市に行った際には、ボランティアアドバイザーの設置からホームページの情報提供、総合学習との連携に至るまで、先進的な試みによって市民活動が活性化しており、市民の活動の可能性を感じるものでありました。
NPOなど市民活動に参加している人々は、「奉仕活動をしている」という感じではなく、その活動を楽しんでいるように見受けられます。私は、人と関わりそこで関係性を築くことこそが喜びだと考えています。そこにおける関係性とは、互いが相手の立場に立って考え、そこで感じた気持ちを人のためにと実践し、発露することで創られるものであります。

かつてリスクを緩衝していた家族や地域共同体の無償の共助関係を、そこにとどまらずに同心円的に広げていくことで、私たちの生活リスクを減らすことができるのではないでしょうか。人は、他のために動いてこそ歓びとなり、そうすることで多くのものが和をもって共存する社会が作られると思うのです。その私の理想社会を目指して、コンテンツを発信してまいりました。これまで読んでくださった方に感謝申し上げ、コンテンツを終了させていただきたいと思います。ありがとうございます。