2006-01-01から1年間の記事一覧

  第二弾:家ある子。

法学部1年 小島和也 第一弾においては、幼児虐待によってその後の人間関係を築いて行くことが困難になってしまうということを示した。では、どのような解決の方向性が好ましいのであろうか。その方向として、1つには育児の社会化が挙げられる。これは公共…

  第二弾:リスクの分散の役割を果たしていた中間共同体の機能不全の過程

政治経済学部2年 山田麻実未 ☆中間共同体のリスクヘッジ機能 ○高度成長期〜1990年代 高度成長期から1990年頃まで、私たちの生活において、将来の予測可能性は高くありました。〈教育〉→〈労働〉→〈退職〉という標準的なライフコースがあり、学歴に…

  第二弾(上):都市化に伴うコミュニティの動態①(戦後の犯罪類型)

法学部2年 杉田壮コンテンツ第一弾で述べた、空虚感に悩む人々が一体どのような問題を引き起こしているのか。今回はコンテンツ第2弾の上として戦後の犯罪類型を辿りながら空虚感は人間関係の希薄化から生じていることを述べていく。その上で共同体と人間関…

「かあさん」

政治経済学部一年 柴田 秀並 8月6日、私が関わっているNPO法人子ども広場不登校サポートセンターで、第一回親子セク*1が催されました。その一環として、立川で不登校児のお母様方と話し合いの場が持たれ、私もボランティアとして参加しました。そこでの会…

Contents for Sending Values  共に在る「世界」 第二弾(下):現代にいたる意識の変化②

政治経済学部二年 佐々木哲平 今回のコンテンツ第二弾(下)においては、まず現在の日本がおかれている状況を考察した上で、価値合理性や意味付与の機能を具体的にどこに見出すべきか論じる。 リベラル民主主義 戦後、日本は自由主義・民主主義・個人主義が…

Contents for Sending Values  共に在る「世界」 第二弾(上):現代にいたる意識の変化①

政治経済学部二年 佐々木哲平 コンテンツ第一弾で述べたような現代に至る人々の意識の変化とはいかなるものであろうか。 日本はこれまでの間、近代化の道をひたすら進み続け、21世紀の現代には社会がかなりの程度で成熟化したと言われる。ここではこれまでの…

 第二弾:・サブ・サハラ・アフリカの自由貿易体制への組み込まれ過程

国際教養学部2年 鶴渕鉄平 第一弾においては、サブ・サハラ・アフリカ*1の貧困の継続の原因は、世界経済体制にあると述べた。今回は、この内実を見ていく。 サブ・サハラ・アフリカの貧困とは? そもそも、サブ・サハラ・アフリカにおいて貧困状態に陥って…

 第一弾:自分なりの豊かさのために

政治経済学部1年 佐藤有希子 一人暮らしを始めてから、すっかり生活が不規則になり、そのせいか、最近、以前よりコンビニのお世話になることも多くなりました。コンビニの魅力はなんといっても24時間営業と豊富な品揃え、つまりは利便性です。なぜ利用す…

「全知全能という逃避」

政治経済学部1年 斉藤大地 私の住んでいる寮では必ずといっていいほどいつもどこかの部屋でゲーム大会が行われている。それも最新ゲームからファミリーコンピュータまでそろっている。 私も先日つい懐かしさにかられてスーパーファミコンを借りて、なつかし…

  第一弾:家を失った子供たち。

法学部1年 小島和也 朝、目が覚めて朝食をとり、外に出る。木漏れ日が気持ちよくて誰かに挨拶をしたくなる。大学進学に合わせて田舎を離れて東京で下宿しているのだが、それ以来決まっていつもアパートの隣の家のおばあちゃんに出会って挨拶をする。東京で…

トンネルの出口

法学部1年 金子萌 自民党総裁選の動向が連日メディアをにぎわせている。自民党の総裁はイコール日本国首相であるから、やはりその動向には私自身非常に気になっているところである。 その一方で5月下旬、自民党税制調査会は、現在行っている子育て支援とし…

  第一弾:「空虚な自己」に見られる現代社会の歪み

法学部2年 杉田壮青少年の凶悪犯罪や不登校、ひきこもりなどの増加が取り上げられ、多くの人がテレビや新聞でこれらの問題を目にするようになった現在。凶悪事件の犯人の素性や実際のひきこもりの生活等のみがクローズアップされ流される中、これらの問題の…

  第一弾:格差問題から考えるリスクの個人化

政治経済学部2年 山田麻未 最近良く耳にする「格差社会」という言葉。本が多く出版され、雑誌でもよくその悲惨な実態を叙述したり、格差社会・競争社会をいかにうまく乗り切るかの処世術などの特集が組まれています。 例えば毎日新聞でも「格差の現場から」…

Contents for Sending Values  共に在る「世界」 第一弾:問題提起

政治経済学部2年 佐々木哲平 私立学校が増えました、公立離れが進んでいる、学区制が抜本的に改まった、などなど・・・テレビや新聞ではよく聞いていたが、上京してから感覚的にようやく実態を理解できるようになった。十数年前住んでいた頃は一番近い公立…

 第一弾:ホワイトバンドから考える貧困問題

国際教養学部2年 鶴渕 鉄平 昨年、「ほっとけない 世界のまずしさキャンペーン」というものが日本で広まりました。 引退を表明したサッカーの中田英寿選手をはじめ、女優の藤原紀香さんやGLAYのTERU氏が「ホワイトバンド」を身につけて、3秒に1度…

雑誌にみる「女性偏差値」

政治経済学部2年 山田麻未 先日、「普段雑誌何読むの?JJ?Ray?CanCam?」と聞かれた。私はそのうちのどれも読んでいなかった・・・というかその三誌の違いも分かっていなかった(後に友人に違いを教わったのだが)。 「大学生のときに何の雑誌…

『美貌格差社会』〜「負け組み」の絶望感が日本を引き裂く〜

社会科学部二年 中村翔「美貌は、夏の果物のように腐りやすく長持ちしない。」 これはかの有名な哲学者F・ベーコンの言葉ですが、時代は変わり、今では「良い防腐剤?」が社会には流通するようになりました。年間30万人の美容整形、コスメやスキンケアなど…

ローマへ通ずる道

政治経済学部2年 佐々木哲平小泉政権が成立してから5年。 この長期政権がこれまでに行ってきたことは近年の他の政権に比べれば非常に多い。 その中でもこの政権を象徴する政策が「民営化」であった。 「道路公団民営化」、「公的金融機関民営化」、「郵政…

理想の仕事の条件とは? 

商学部3年 柳毅一郎 「働くということ」このことは就職が迫った大学3年の私にとって、将来を考える際切実な問題である。 大半の人々は、生活していくためには働かないわけにはいかない。また、人間は、労働という行為を通じて、自らの存在意義を確認するも…

愛国心とは?

国際教養学部2年 鶴渕鉄平 4月28日、閣議決定に基づき、政府は教育基本法改正案を国会に提出した。4月12日、与党で構成する教育基本法改正検討会にて、それまで自民党と公明党との間で意見が割れていた愛国心の表記について、「我が国と郷土を愛する…

国家への意志〜新たなる国家戦略を

政治経済学部2年 小沼巧目下日本のメディアがホリエモン問題に関してヒートアップしていた今年二月、我が国の国是が疑問視されるひとつの事件が発生した。2006年2月13日、警視庁公安部が、外為法違反容疑により株式会社「ミツトヨ」の捜索を行ったのである。…

今、孔子を読み直す

社会科学部2年 柴田 篤志論語の分析哲学的斜め読み政治における個人主義と全体主義の対立が言われて久しい。現在においても様々なイデオロギーが生み出されるが、基本的にそれは、個人か集団かという二者択一に単純化されてしまっているのではないだろうか。…

コラム 現代歴史哲学的考〜フランシス=フクヤマ「歴史の終わり」を通して観る世界の今後

早稲田大学三年 折本龍則 かつて古代ギリシャの哲人は、歴史の循環を説いた。アリストテレス然り、ポリビオス然り、彼らは永劫回帰する統治形態の在り方に、人類社会の普遍的な歴史法則を見たのである。抑圧的な寡頭専制を打ち破る躍進のエネルギーが、民主…

コラム 権利と義務を巡る一考察

早稲田大学2年 竹内悠基鳥取県で人権条例なるものが制定された。この条例をめぐって、論争が生じている。権利とは何か。義務とは何か。 これらの問いは抽象的にのみではなく具体的に個人の生活に関わってくるものだ。 そして、常にこれらの問いを巡る衝突が…