『あなたは選挙にいっていますか?』文化構想学部1年 宮田竜太郎


あなたは選挙にいっていますか?もしあなたが今未成年であるならば、選挙権を持ったら選挙に行こうと思っていますか?

 若者の政治無関心が叫ばれて久しい。昨年夏の総選挙の際の20代若者の投票率は49.45%であった。(全体での投票率は69.28% 最も投票率が高かったのは60代で84.15%)なんと20代の二人に一人は選挙に行ってないのである。この20代の選挙に行かない半分の人たちは明確な意図をもって選挙に行かないのだろうか。それとも・・
 
ここで先程の質問で選挙にいっていない、選挙に行くつもりが無いと答えた人に問いたい。あなたは今まで募金やボランティアをしたことがあるだろうか?
そう聞かれれば殆どの人がしたことがあると答えるであろう。それはあなたが日ごろ社会で生活しているなかで、「これは問題じゃないだろうか?」であるとか「なにか自分にできることがあるなら手伝いたい。」などと思うからであるだろう。例えばお年寄りや身体の不自由な方への支援をしたいであったり、地球環境保護の支援をしたいであったり、災害緊急支援をしたいであったり。その思いの結果が募金活動であったりボランティア活動になるのだ。私には、募金やボランティアに結びつくその「何かを救いたい。」という気持ちが、「政治参加=投票」という行動にも結びつかないのが不思議でならない。なぜなら、募金やボランティアではできることの規模が限られてきてしまうが、政治なら国という大きな規模で解決への手段をこうじることが出来るからだ。
一つ例を出してみようと思う。あなたが冬に公園で食うに困っているホームレスを見かけ、ホームレスの方を救いたいなと思ったとしよう。そこであなたは炊き出しのボランティアに参加し、その公園にいるホームレスをすくってあげる。しかしここで問題なのはこのボランティアだけでは、他の県にいる同じようなホームレスは救えない。そしてそもそもホームレスという問題そのものの解決には至っていないのだ。政治ではどうだろう。国が行えば全国で炊き出しサービスが出来るかもしれない。そして新しく法律を作ってホームレスという存在そのものをなくす政策を行うことができるかもしれない。つまり、ホームレスに対して暖かい政策を行おうとしている党、立候補者に投票することもホームレスを救う事の一つであるのだ。

私がここでいいたいのは、ボランティアや募金より政治が優れているということではない。むしろ政治ではできないこと、ボランティアや募金などでしかできないことがたくさんある。そもそも両者は対立するものではない。私が言いたいのは「政治参加=投票」というのはボランティアや募金と同じように困っている人を救うことにもなるということである。逆に言えば、投票に行かないというのは隣で困っている人を見捨てる、見殺しにしていることに他ならないと思うのだ。こうやって考えると「めんどくさい。」というばかげた理由で投票に行かない自分が恐ろしくなってこないだろうか。
「今の政治の低迷状態を見ていると投票しても意味ない。」「そもそも俺ひとりが投票しようとしまいと変わらないでしょ。」と言う人がいるかも知れない。その人に言いたい。では投票しないことに意味があるのかと。投票しても社会は変わらないかもしれないが、変わるかもしれないのである。投票をしなければ変わる可能性は1%もない。
確かに私も、党の垣根なく今の政治には失望してはいる。しかし「失望」はしても「絶望」してはいけないのである。絶望して選挙に行かなくなったところで何も解決される問題はない。
今の日本には色々な問題が存在する。個人によってどれが問題であると感じるか、何に関心があるかは違うだろう。その個々人の思いを選挙にぶつけてみようではないか。
 今年の夏には参議院選挙が待っている。